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【2025年12月版 東京23区賃貸マンション市場】都心部の賃料上昇が周辺区へ波及。平均坪単価17,500円超のエリアが6区へ拡大
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- 賃貸市場
2026.01.22

2025年度上半期(4月〜9月)の東京23区賃貸マンション市場においては、前期に続き賃料上昇トレンドが継続した。都心部の賃料上昇が周辺区へと波及し、23区全体の平均賃料水準を押し上げている。本レポートでは、三井不動産レジデンシャルリースが分析した最新の賃貸マンション市場動向と今後の展望について解説する。
東京23区 |賃貸マンション市場全体の傾向
平均坪単価17,500円超のエリアが3区から6区へ拡大

2025年12月版レポートにおいて最も注目すべき点は、平均成約坪単価が17,500円を超えるエリアが、この半年間で前回(2024年度下半期)の3区から6区へと拡大したことだ。港区では平均成約坪単価が20,000円を突破し、城南エリアの大田区でも平均成約坪単価が14,000円を超えるなど、市場の活況が数字に表れている。
要因としては、開発余地が少ない都心部での供給が減少し、都心部の賃料水準はさらに上昇する一方で、入居希望者層は周辺区に物件を求め、デベロッパー各社も周辺区での開発を加速させていることが考えられる。
東京23区 |賃貸マンション物件の成約率・成約戸数

単身者向け物件は好調維持も、間取りごとに異なる傾向
間取り別の成約率の動向を前年同時期と比較すると、シングルタイプ(1K・1R)は依然として高い成約率を維持している。
また1BED(シングル・DINKS向け)と2BED(DINKS・ファミリー向け)に関しては概ね横ばいの一方で、3BED(ファミリー向け)については成約率がやや下降傾向にあり、間取りにより傾向が異なっている。
東京23区 | 賃貸マンション物件の募集戸数・募集坪単価

賃料水準は「高位安定」、募集戸数も横ばい
平均募集坪単価と募集戸数の関係を見ると、1K・1R(シングルタイプ)、2BEDともに募集戸数は概ね横ばいで推移しており、その中で平均募集坪単価は前年同時期と比較して全間取りで上昇している。一般的には供給過多であれば在庫が積み上がり募集坪単価は下押し圧力を受ける。現在は募集戸数が増加することなく募集坪単価が上昇していることから、さらなる上昇余地もあり得る 。
一方で、直近半年間における間取り別の動向に着目すると、全体的な募集戸数は横ばいながら、1BEDの募集戸数は緩やかに増加傾向にある。わずかな市場変調の兆しを見逃すことなく慎重に見極めることが必要であろう。
東京23区 | 入替時賃料変動率

入替時の賃料改定率は上昇傾向が継続
入替時賃料変動率(三井不動産レジデンシャルリース管理物件における入居者の入れ替わり時の賃料改定率)は、間取りによる濃淡はあるものの、全体的には概ね上昇傾向が継続している。
三井不動産レジデンシャルリースでは、最新の市場動向等を踏まえて、適切な賃料改定を実現している。
総括
直近は賃料上昇のトレンドが継続
23区では分譲・賃貸ともに供給量が減少する中、賃貸マンションに対する需要が相対的に高まり、賃料上昇トレンドが継続している。また、大企業を中心とした賃金上昇傾向や福利厚生としての「家賃補助」による入居希望者層の賃料負担力向上も、賃貸マンション市場にとっては追い風である。
周辺区の中でもエリア毎に見極めが必要
今回のレポートでは23区全体での賃料上昇が目立つが、賃貸マンション経営にあたっては、広域の平均データだけでなく、そのエリア・その駅で需要がどう動いているかを精緻に見極める必要がある。
都心部の賃料上昇が波及している周辺区において、入居希望者層の需要の鍵を握るのは「都心直結のアクセス」だ。周辺区の中でも、主要路線が通っている、都心のターミナル駅まで30分以内であるなど、交通利便性の良いエリアで賃料上昇が見られる。逆に言えば、都心へのアクセスがそれほど良くないエリアでは、開発が進んでも賃料水準が伸び悩む可能性がある。
都心部の不動産価格が高騰して開発余地が縮小する中、周辺区の存在感は従来以上に高まっている。都心へのアクセスが良いエリア、かつ再開発や新規供給が予定されているエリアについては、今後も賃料上昇のポテンシャルが高いと考えられる 。
市場は常に変化しており、エリアによって勝機は異なるもの。最新のエリアデータの詳細や今後の賃貸経営戦略については、ぜひ三井不動産レジデンシャルリースへご相談いただきたい。
※ 本記事に掲載しているデータは、三井不動産レジデンシャルリース株式会社が取得するマーケット情報を基に作成しています(2025年12月当社調べ)。エリア別の動向等、より詳細な情報をご希望の場合は、担当者へお問い合わせいただければご説明させていただきます。

